岩手医科大学小児科学講座教授 千田勝一

小児科学とは成長と発達の科学です。成長とは身体や臓器が形作られることであり、発達とはそれらの機能が成熟していくことです。 成長にも発達にも時間の要素が含まれているのが特徴です。小児科学が対象とする時間軸は、ヒトの発育区分である胚芽期・胎芽期・胎児期・新生児期・乳児期・幼児期・学童期・思春期・成人期・老年期の全てを含み、さらに次世代に及びます。

私たち小児科医は子どもの内科医ですが、「やがて大人になる子ども」の内科医という方が正確でしょう。 健康や疾病の主体は、「やがて大人になる子ども」自身であり、小児科医の役目は、子どもたちが生涯にわたって健康を維持・増進し、疾病や障がいと付き合っていくのを支援することです。 子どもの視点とご家族の視点がもっとも大切であり、何よりも尊重されなくてはなりません。

私たちはまず子どもの総合診療医であり、その上で小児科各分野を極める専門医です。 当講座は小児科専門医制度における教育施設として、また小児科学の広範な領域において最先端の高度医療を提供する医療機関として、療育・子育て支援も含んだ、少子・人口減少時代に求められる新しい医療を推進しています。

岩手医科大学医学部小児科学講座教授
 おやま   こうたろう 小山 耕太郎